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2024.10.17
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こんにちは、山下です。
今回の記事では、何ヶ月か前から取り組んでいるフィリピン法人の設立についてお話しします。
株式会社オークンにはErik(エリック)というフィリピン出身のエンジニアがいます。
彼は何年も前から、フィリピンに支店を出したい!という気持ちを、オモチャを買ってほしい息子のように毎日僕に伝えてくれていました。
最初は技術を習得してからと思い、彼に幾つかのプロジェクトに入ってもらいました。
最初は言語の壁もありましたが、仕事への取り組む姿勢やホスピタリティは素晴らしく、彼が単なるイケメンフィリピーノではなく、イケメンフィリピーノスーパージェントルマンなことが判明しました。
そこで一度フィリピンへ一緒に出張してみようという事になったのですが、彼が紹介してくれる方々がとても素晴らしく、僕自身とても勉強になっていました。
途中からPEZA(経済特区庁)の長官、NDC(政府投資部門)の長官など、とんでもない立場の方々との打ち合わせが増えてきたあたりで、ある疑問が浮かびました。
このイケメンフィリピーノスーパージェントル(通称イケスパ)は、なぜこんなにいろんな人と繋がっているんだろうか。
色々と探ってみると、エリック(イケスパ)はフィリピン大学の在学時にUpsilon Sigma Phi(通称 ウプシロン)という1918年に創立されたアジア最古の学生組織に所属していたようです。
ウプシロンはその選抜がとても厳しく、そもそも推薦された人しか応募することができません。推薦を通過した後も、IQテスト、語学テスト、コミュニケーション/マネージメント/リーダーシップ/ロジカルシンキング の各テスト、さらにはシビアな体力テストも実施されるそうです。
応募者の9割以上は途中で消えてしまうその過酷なテストに、イケスパエリックは通過していました。
現在の大統領や、大臣、政府関連者のほとんどが、このUpsilon Sigma Phiの出身だそうで、彼のつながりはここから来てたことが判明しました。挨拶の時に「Upsilon 1993」など何年度卒かという会話が行われていて、とても強い絆があるんだなと感じました。
Upsilon Sigma Phiの出身の不動産会社の代表であるライアンと意気投合しました。この会社はルソン地域で手広く住宅地を開発しているディベロッパーです。家というか街を作ってる感じですね。
僕たちは不動産や土地のオープンマーケットサービスを開発しているため、相性もよく一緒に事業を進めることになりました。
さて、フィリピンで法人を創るのは、日本よりも少し大変です。日本では書類と費用を出せばすぐに法人が設立されますが、フィリピンでは日本よりも設立プロセスが複雑で、3ヶ月以上かかる場合もあります。
まず、フィリピン人が60%以上の株式を保有する必要があります。逆に言えば、外国人の株式保有は40%以下に制限しなくてはいけません。代表取締役もフィリピン人である必要があります。
会社に設置する人数も最低5人以上(最大15人)の発起人が必要で、さらに全員が1株以上の株式を持つ必要があります。 日本のように100%の株式をオーナーが持つことは出来ないんですね。
会社名についても、公共の団体や大組織を想起させるような名称は許可されません。
僕たちが提示している「OKUN FINTECH INNOVATION」も、SEC(証券取引委員会)から難しいかもしれないと指摘されていて、今審査待ちの状態です。
このような背景もあって、準備に時間がかかっていたのですが、やっと今年中には設立が完了しそうです。
オークン社員の「えいき君」が「海外で働きたくてウズウズするぜ!」と言って聞かないので、一足先にフィリピンに移住しましたが、1ヶ月くらいで既にホームシックになっている様子でした。
月40,000円のWeWorkを借りて、いろんな人に助けてもらいながら働いているそうです。
フィリピンでの打ち合わせの後、街中を散歩していてJPモルガンの立派なビルを見つけて「将来はこれくらいの自社ビルを買えるようになろう」とエリックにLINEを送ったところ、「ラグジュアリーリゾートを作りましょう!」という返事が来ました。なぜリゾートなのかはよく分かりません。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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