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2024.10.17
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こんにちは、山下です。
先日のニセコ滞在中のお話の続きです。
滞在中にニセコ町役場にお伺いしたのですが、全てがガラス張りの仕組みになっていて、会社組織にも大変参考になる部分がありましたので、ご紹介したいと思います。
2009年に当選された片山町長は、当初から予算の使い方と、予算決めの過程を町民にオープンにしていたそうです。
片山町長が話されていたお言葉が印象的でした。
「Aという結果になったとすると、Aについて皆注目するけど、選択されなかったB、C、Dの意見も同じように大切だ。どのような過程を経て、Aが選ばれたのかも含めて公開しています」
税金がどのように使われているか住民に分かるのは当たり前で、その過程の会議に町民も参加出来るようになっています。
細かくお伺いしたところ、なんと町民以外も中に入って傍聴しても良いそうです。
部屋の中までは入りづらいという方のためには、廊下でも会議を聴けるようになっていて、スピーカーから会議の声が外に聴こえるようになっているそうです。
当初はもちろん反対される方もいらっしゃったようですが、「住民主導の社会」を掲げて、今では全てが公開されています。
株式会社オークンでも可能な限り情報をオープンにしていて、個人のプライバシーや顧客の機密情報に関するもの以外は、全て情報を取得出来るようになっています。
情報を見るかどうかは自由にしていて、興味のある人はアクセス出来る環境にしています。
毎月のキャッシュフローさえも見えるようになっているので、会社の経営が良くも悪くも分かってしまいます。
1人の社員が「来月あたりキャッシュフローが厳しそうなのですが、山下さん何か考えはあるのですか?」と質問してきてくれました。
このように興味を持った人が「自分ごととして会社全体を考える」ことが増えるのは、とても素晴らしいと感じています。
経営にも興味を持ってくれる社員の方も増えてきて、視野が大きく変わってきたようです。
ただ、何か特別な考えがあるわけでは無かったので、「特に無いよ」と一言答えてしまいました。おそらくとても焦っていると思います。
株式会社オークンの行動指針の中に「Self driven」というものがあります。日本語で言うと自発的、主体的、といった表現になりますね。
これから益々正解のない時代に入ってくる中で、主体性を高く持つ為にはどうしたら良いだろうと日々考えていたのですが、そのうちの1つが「情報が無いから分からない」という現象を無くそうというものでした。
適切な情報に、適切な人がアクセス出来る状態を作ることで、思考の幅が広がり、選択肢も広がります。
ただし一方で、ただでさえ情報量の多い時代の中、人によっては特に不要な情報だったり、むしろ知りたくない情報になる可能性もあります。
なので「いつでも情報を取りに来ることはできるけど、特に配信のような事はしない」という所に、株式会社オークンでは一旦落ち着いています。
実は国家も同じで、国家機密や防衛情報、プライバシーに関わる情報を除けば、他は全て公開すると面白いんじゃないかなと思います。
国民全体が「自分ごととして国全体の事を考える」ことができたら、とてつもないイノベーションが起きるのではないでしょうか。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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