2023年全社研修:VISONを題材とした営業研修

O-KUN
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2023.12.10

NAKAGAWA

こんにちは中川です。

この記事では、弊社が年に1回実施している全社研修についてご紹介します。

2023年は致知出版社が実施されている「社内木鶏会」と、オークン社で企画した「営業研修」の2つの研修を実施しました。この記事では営業研修についてご紹介したいと思います。

社内木鶏会の様子
代表して自分の気付きを話してもらいました

研修についてご紹介する前に、株式会社オークンの特徴をご紹介します。

株式会社オークンでは「楽しく働く」社会をスタンダードにというミッションを掲げ、受託開発を主な事業ドメインとして、日々活動を行っている会社です。

主体性が非常に高いメンバーが多く、最大限の裁量性が与えられています。

自由と責任の中で、エンジニア自らがお客様に対して提案やセールスを行うといった、他社ではあまり見ない特徴、強みを持っている会社です。

研修の企画

まず最初に全社員とマンツーマンで話して、どのような研修をしたいのか(どのようなことが求められているのか)をヒアリングしました。みんなからの意見を「経営、現場、組織」の3つに分類して、何を研修として取り組むべきかを検討しました。

研修のニーズをヒアリングしてマッピングします

次にこのヒアリングを通して、今回の研修の目的を定めました。

  1. 業務プロセスの理解とコラボレーション手法の理解を深め、さらに協力し合うことの大切さについての気付きを得ること。
  2. 各メンバーが主体性を発揮して、クライアントへの提供価値を高めること。

その目的を達成させるために、ここから研修の中身を作っていきます。

研修の概要

受託開発におけるプロセスのうち、事前調査から提案までを行うロールプレイングを今回の研修内容としました。
内容は、限りなく現実と限りなく近い設定を作ります。

チームを分けてそれぞれの役割を設定します

研修は3チームに分けて、それぞれが提案の良さを競います。

事前に自身が主体性を発揮したい役割についてアンケートをとり、職能横断的なチームを3チーム作りました。

新しい領域にチャレンジするメンバーも居れば、専門領域を高めたいメンバーも居ましたが、それぞれの希望をできるだけ尊重しながらパワーバランスをとる形でチームを構成しました。

弊社ではスクラム開発を採用することも多いのですが、主体性の高いメンバーが多いことと、職能横断的なチーム構成を基本とするスクラム開発の相性は高く、この研修から得られる気づきは普段の職務の質へと直結します

お互いをプロフェッショナルとして尊重し合って、役割分担しながらも、時には専門領域を超えて助け合うことを前提として取り組みました。

研修のお題は三重県多気町にある「VISON」

VISON
VISON

今回の研修は三重県多気町にある、癒・食・知を軸とした体験をすることができる商業リゾート施設の「VISON」を対象地として、現地の実際の課題を解決するためのシステムの提案を行うことを研修としました。

VISONの農園エリアには「自給自足カレッジ」という自然に触れながら自給自足を学ぶ学校があり、弊社がそのWEBサイト制作や、顧客管理のシステムを担当していることもあって、現地に詳しいためVISONを選びました。

自給自足カレッジ
自給自足カレッジ

また株式会社オークンのメンバーが、VISONが作られた背景や、VISONを含む広域の開発計画を知ることは、自給自足カレッジにおける開発・運用に対しても活きてくると考えたことがもう一つの理由です。

クライアントの設定

ヴィソン多気株式会社様のお名前をお借りして、同社の取締役を山下さんが演じ、システム統括本部役を中川が演じました。どちらも研修のために設定した、架空の配役と役職になります。

もともと山下さんは現地に詳しかったのですが、研修に向けて、VISON誕生の背景やビジネスモデル、三重広域連携スーパーシティ構想、デジタル田園都市国家構想「三重広域連携モデル」に関することなど、膨大な量のリサーチを行って、情報をインプットしたので、かなりリアルなクライアント役だったと思います。

研修のお題

VISONから「次の相談があった」という設定だけが与えられ、各チーム、ワークをスタートしました。

  1. VISONの利用者から、施設の場所や営業時間が分かりにくいという声や、施設予約がどこからできるのかが分かりにくいという声があがっているため、VISON敷地内のデジタルマップの作成を検討している。
  2. 実は広域で作っているシステムもあるが、機能しきれていないため、うまく連携しながらシステムを作れないかと考えている。

研修1日目

初日は限られた時間の中で、クライアントの隠された課題や要望を明らかにして、提案の方向性まで決めるところまでを目標として、クライアントへのヒアリングやリサーチに取り組みました。

各自リサーチしています。
楽しそうですね。

初日にクライアントへヒアリングできるのは、各チーム20分の1回のみですが、20分は意外と長く、要領良くヒアリングができれば、かなり深いヒアリングを行うことが可能です。私自信短いかと思っていましたが、クライアント役をして、良い気づきになりました。

研修のリアルなポイントとして、提案までの過程に社内有識者への相談、社内レビューが含まれていることがあげられます。これは、実際に弊社でお客さまへ提案を行う際にも実施していますが、初日の終了時点で提案の方向性をある程度詰められた状態でレビューまで行けたのは1チームだけのようでした。

方向性まで詰められたチームは次のような特徴がありました。

  • ヒアリングで本質的な課題を聞き出せていた
  • ヒアリングで聞き出した課題を全てフラットに捉えず、優先度をつけていた
  • 初日からチームメンバーの全員がリーダーとして独立して動けていた

研修2日目

研修2日目はクライアントに対して2回目のヒアリングを行います。

提案の方向性を擦り合わせた上で、開発費用とスケジュールの見積もり、提案資料の作成を行って、クライアントに提案を行うところまでがゴールです。

提案前には社内レビューも必須となっていて、かなりスケジュールはタイトです。

どのチームも提案資料をまだまだアップデートしたい様子でしたが15:00にタイムアップ。
各チーム、全力で作成した提案書を営業役+2名に託します。

他のチームを含めて、提案の様子はライブ中継で見ることができます

立って見守る様子から、どれだけ真剣に取り組んだかがわかります。

チーム毎に振り返り

各チーム提案を終えた後は、チームごとに分かれての振り返りと、3チームのメンバーをシャッフルしてお互いのチームの良かった点を伝え合う振り返り、の2つの手法で振り返りを行いました。

各チームから挙がっていた声の中から、いくつかピックアップしました。

  • クライアントの課題の本質を解決するための提案ができていたと思う。一方で期日までにうまくスケジューリングできず、提案資料の質を落としてしまった。
  • せっかく作ったものをプレゼンテーション力が足りず、うまく伝えられなかった。
  • 楽しんで取り組めた。
  • チームで声をかけ合いながら、主体的に仕事を進められた。
  • 短い時間でも専門性に優れたメンバーで結束すれば、素晴らしい成果物ができることがわかった。
  • それぞれの役割はあれど、詰まっていたり悩んでいたりすることがあれば、声をかけて連携を取ること。「私の役割の範囲ではないから、知らない」ではなく、共に悩み、考えることが大切。
  • 普段担当していない仕事領域のことが知れて学びになった。

結果発表

提案までのプロセスと提案内容の両面から、以下の評価項目で採点が行われ、結果が発表されました。

  1. ニーズ理解と問題定義の明確さ
  2. ソリューションの適切性
  3. 実装のための技術的アプローチ
  4. 計画と実行の戦略
  5. ビジネスへのインパクトとコスト効率
  6. 革新性と創造性
  7. ユーザーエクスペリエンスとデザイン
  8. 持続可能性と拡張性
  9. プレゼンテーション
  10. プライオリティ
  11. コラボレーションとチームワーク
  12. 効率性

その他にも、情報の裏付けに関することやクライアントにどれだけ成功や完成をイメージさせられるかという部分も、とても大事なポイントですね。

優勝チームには、ドレスコードのあるお店で豪華ディナーのご招待!

後日、ドレスコードに身を包んで、美味しいディナーを食べに行ったようです。

※中川は企画側だったので、めちゃめちゃ頑張ったのに景品争いの土俵にすら立てませんでした(泣)

おわりに

研修は当初の目的以上に、学びの多いものになりました。特にコロナ禍を経て浸透したリモートワークが定着した後に、改めて対面でのコミュニケーションの大切さに気づけたことは良かったと思います。

そして、全社研修にこれだけ全力で取り組む会社も珍しいと思います。

研修を全力で取り組んだ後は、毎年恒例の打ち上げです。

仕事も、仕事以外の時間も一緒に楽しめるのがオークンの良さだと思っています。

これからも私たちは、仕事を通して人生を楽しむ組織であり続けます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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