人は見えないリスクは気にするけど、見えないリターンを想像できない

O-KUN
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2023.2.2

YAMASHITA

目次

    こんにちは。山下です。
    今回の投稿が3日坊主を超えられるかどうかの瀬戸際でしたが、何とか突破しました。

    写真は先週訪れた愛媛県、道後温泉別館の飛鳥乃湯泉中庭にあるアート作品『飛鳥乃湯泉インスタレーション』です。蜷川実花さんの迫力ある作品で、観光客の方々でいっぱいでした。
     

    今回の記事は、人は見えないリスクを気にするけど、見えないリターンを中々想像できない、という内容です。

     

    早速ですが、新しい事を始める時、何を考えますか?
    もしくは、今やっている事を辞める時でも良いです。

    いろんなことを考えてしまいますよね。

    得るもの、失うものの損得勘定、好奇心、将来的にどうなるのか、到来してもいない未来について考え、あまり意味のない思考が頭の中をぐるぐると巡ります。

    そもそも経験したことのない事なので、とりあえずやってみないと分からないはずなのですが、分かっていても、、、というやつですね。

     

    現状維持バイアスの中でも、選択の麻痺(Choice Paralysis)は大きなバイアスで、判断する機会を迎えた時に、安全だと分かっている選択肢か、何もしないという選択肢を選ぶ傾向が強まります

    無意識にこれまで費やしてきた時間をサンクコストとして感じてしまい、動かない方が良いと判断します。

    また人間は何かを得る喜びより、損失に対する嫌悪は2倍以上感じてしまうものです。プロスペクト理論によって、行動しない方が良いと判断してしまいます。

     

    つまり、最初にリスクを無意識に(過度に)計算しやすいように、人間はプログラミングされているといっても良さそうです。

     

    一方で、リターンを想像しているケースはあまり聞きません。

    潜在的な見えないリスクには怯えやすくて、潜在的な見えないリターンには何も感じないわけです。

     

    僕は創業してすぐに見えなかった潜在的なリターン(恩恵)を感じることができました。

    社員の1人目に当時新卒の畑中くんが来てくれました。見た目は40歳前半でしたが、正真正銘の23歳です。

    海岸で1人佇む畑中くん(23歳)

    彼は何十社も面接に落ちて、どこにも行く会社がありませんでした。
    給与もあまり出せないけどうちに来る?と聞いたら、即答で来ると言ってくれました。

    人に給与をお支払いすることが初めてで、さらに毎月のオフィス代、電気代など、毎月お金が減っていくことに怯えていましたが、案の定、創業3ヶ月後に口座の残高が182円になっていました。

    創業3ヶ月目に182円、その1つ前の398円も謎です。

    創業して3ヶ月で終わってしまうのか、と毎晩眠れませんでした。

     

    その時にご発注いただいたお仕事で、僕たちは息を吹き返したのですが、もし畑中くんが居なければ、僕だけでは絶対に満足のいくようなものは作れませんでした。

     

    人が楽しいと思うことは、自分にとって必ずしもそうではなく、逆も然りです。
    人が得意なことが、自分にとって苦手で、その逆もそうです。

    それがたった2人でも、それぞれが楽しめる仕事を割り振れるようになります。

    10人いれば、10人分の楽しさを見つけられて、100人いれば100通りです。それが会社として、大きな大きな力を発揮します。

    嫌な仕事を押し付け合うのではなく、楽しめる工夫をしてみる。
    楽しめる仕事を各々が担当し、どうしても全員が嫌だと思うことは、そもそもやるべきではない。

     

    そのように楽しんで仕事を分担できるという事は、僕には全く知らなかった世界で、大きな潜在的なリターンでした。

     

    僕の同級生にとても優秀な不動産営業マンがいるのですが、彼が新しく行動するか迷っていました。
    その時に、僕が彼に質問したことがあります。

    「潜在的なリスクをいっぱい話してくれるけど、潜在的なリターンってどういうものがあるの?」

    しばらくして彼は「確かにそれは自分が見えてないだけで、いっぱいあるのかもしれないね」と納得してくれたようでした。

     

    数ヶ月後に連絡をもらいました。

    「あの時言ってくれた潜在的なリターン、数えきれないくらい沢山あったよ!」

     

     

    無意識なバイアスを克服するためにはこうやって行動しましょう、みたいな感じで記事を締めようと思ったのですが、どうやら同じようなことで悩んでいる人が多いようです。

    一番下の「現状維持バイアス 離婚」が気になりますね

    いろいろと方法はあるかと思いますが、リスクにばかり気に取られずに潜在的なリターンについて少し目を向けてみるだけでも変わるかもしれません。
    (紙に書き出たり、人に宣言しても良いかもしれませんね)

     

    今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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